東北縦断編4日目

*--岩手県宮古市 → 青森県むつ市--*







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1999.09.12(日)

+ 岩手県宮古市 → 青森県むつ市 : 走行距306km

_ なんと爽やかな朝だろう。しこたま「眠れた」という事実は実に素晴らしい。素泊まりなので朝食はもちろんついていないので 前日に近くのスーパーで購入した菓子パンと水で済ませた。この日は快晴である、それにテレビの天気予報によれば 天気が崩れる事もないらしく、安心して宿を出発できた。
_ というわけで、青森を目指して出発した。まずは北三陸観光記から。以下は簡単な説明と感想です。 まず最初に 浄土ヶ浜 ・・・「コバルトブルーに輝く海に大小の白い岩が連なる自然の美しさ」はパンフレットからそのまま抜粋であるが、 この評価は嘘ではない。太陽の光が白い砂浜に反射して光りが辺りに散りばめられる中、透明度の高い海面に白岩が 神秘的に映る・・・とかなり大袈裟に書いたが、ここはお勧めです。まぁ、かなり有名な観光スポットらしいけど。 もう少し早い時期にくれば泳げたのに・・・ちょっと残念。続いて、 鵜の巣断崖 ・・・その名の通り「断崖」なのだが、そのスケールが違う。まさに「リアス式海岸」と言えるような 迫力ある風景だった。展望台(と言うよりも木の柵があるだけ)から見下ろす景色・・・弓上に連なる5つの断崖と日本海の 荒波が素晴らしかった。次に、 北山崎 ・・・北上山地から連なる山々がそのまま太平洋に落ち込んだかのような断崖が作り出す三陸海岸屈指の景勝地・・・ これもガイドブックからの抜粋です。とにかく雄大な景色だった、ここは自分の目で確かめてみましょう(逃)。 ここもわりと有名な観光スポットらしいです。ちなみに、階段を使って海のそばまで降りる事が可能。 そこで無謀とわかりながらも実際に階段を下ってみたのだが辛いのなんの。傾斜60度(推定)近くの階段を200段以上 (途中まで数えてた)を降りて行くだけでも辛いです。というか、おそらく階段は下りの方が辛いです。 足が震え、着ていたTシャツの色全体が汗で変わっていた・・・。なんとか岸に辿り着いた。自分の目線で見た豪快な日本海と それに立ち向かう岩肌にえも言われぬ感動を感じた。これこそ苦労の結晶である。 証拠写真は こちら です。ちなみに帰りの上りがまたキツかった・・・
_ 北山崎で昼食をとることにする。4日目にして、この旅3度目のまともな食事だ(笑)。 名物(当地ではそうらしい)の「磯丼(2,000円)」に挑戦することにした。簡単に説明すると、生ウニとイクラ が半分ずつ丼飯に乗ったものなのだが。実を言うと、イクラは大丈夫だったのだが、ことウニ関しては 苦手意識があり、食わず嫌いの一面を私は持っていた。しかし、折角ここまで来たのだから食べなければという チャレンジ精神と貧乏根性により食べることに・・・そして、その美味しさに初めて気付く。なぜ今までウニの美味さに 気付かなかったのだろう。こんなに甘くて蕩けるものだったとは・・・。でもイクラがいまいちだった、値段高かったのに・・・
_ 北三陸観光記はここまで、続いては 岩手 → 青森 → 下北半島 突入編です。まず訪れたのが 中野白滝 ・・・青森に向かう途中で偶然にも看板を見かけて立ち寄った名もない滝。散策道(というか林道)を10分程歩くと、 次第に滝の音が聞こえてくる。観光客など殆どいなかった・・・それが逆に良かったのかもしれないが。 眼前に現れた滝は、それ程大きくはなかったが水飛沫を顔に感じるほど近くまで行くことができた。 誰にも邪魔されず、世の中の何事にも干渉されずボケーっとしてたら心が洗われたような気がした。 また頑張ろうという気持ちになれた・・・かどうかはわからない(笑)。その後、無事に青森県に入る、 想定していたよりも随分と早かった、実質4日である。青森では、まずは 蕪島(かぶしま) を観光。ここは、ウミネコの繁殖地として天然記念物の指定を受けている・・・らしいのだが、時期が合わなかったため ウミネコには出会えなかった。どうやら繁殖期は5〜8月頃らしい。ウミネコのいないただの島だったので 一休みししてから早々に立ち去る事にした。
_ ここで少し考える。予約したフェリー出航時間まであと丸二日ある。本人もたった4日で青森に到達できるとは 考えていなかったらしい。そこで、時間があったらと考えていた「本州最北端到達 → 恐山」というルートを敢行 する事にした。往復で2日もあればきっと帰ってこれるはず・・・不安を打ち消しながら急遽ガイドブックを購入して 計画を立てた。青森県八戸市に着いたのが午後4時頃、八戸市内のすき屋で軽めの夕食をとりながら地図を読む。 目標を約100km先のむつ市に定め出発する事となった。ルートは、ひたすら国道339号線を北上するだけ。 しかし、この後意外な恐怖に襲われる事になるとは・・・。
_ 辺りが次第に闇に包まれていく中、とある事実に気が付く。国道339号線は道路沿いに殆ど照明が無いのだ。 要するに真っ暗である。原付の貧弱なライトではセンターラインくらいしか見えないのだ・・・。周りの風景なんて全然わからない。 さて困った・・・というより怖かった。明らかに運転に慣れていると思われる地元のドライバー達が車をガンガン飛ばしていく。 したがって、車のバックライトについていく事も不可能。それでも仕方がないので先に進んだ。 目的地の青森県むつ市までは残り約60km・・・この辺りが一番辛かったような気がする。闇の中を煽るトラックと 顔に突進してくる小さな虫・・・そして恐怖と闘いながら前進した。ちなみに、途中から雨まで降ってきて雨カッパを 着込んで走ってました。この旅一番の苦痛です。
_ むつ市に到着したのが22時頃だった。恒例の寝床探しであるが、今回はそれほど苦労はしなかった。 小屋のようなバス停 を見つけ即座に寝床に決定。なんと、内側から鍵がかけられるというナイスな寝床でもあった。 が、所詮野宿である。丸太で作られたバス亭は隙間風が酷く、また屋根についた風見鶏が嫌味な位たまにギシギシと 音を立てる・・・。屋根の上で軋む風見鶏を見つめながらタバコに何回火を付けただろうか・・・ここで初めて友人に電話をかける。 第一声が「生きてるか?」・・・なんとか生きてした、睡眠時間少なかったけど・・・(笑)。

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