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ついにこの旅6日目を迎えた。青森県八戸市から北海道苫小牧市へとフェリーで移動する日である。
フェリーの発車時刻は22時であるが、発車2時間前には原付バイクともども乗船が済んでいなければならない。
20時までの時間をどう使うか、早朝から宿での思案が始まった。
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青森市や弘前市まで電車で行って軽く観光と考えたのだが、北海道でも使用できると思い急遽購入したポケット時刻表を
眺めて電車の本数が少ないことに気付く。行っても自由に行動できる時間は数時間に限られるので、断念する事にした。
次に原付バイクで十和田湖へ。これも、フェリーの時間までに帰ってこれる確実な保証はなかったので再び断念する。
仕方がないので、八戸市内でだらだらと暇を潰す事に決めた。
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ゲームセンターで浪費し、コンビニエンスストアで雑誌や漫画を立ち読み。ショッピングモールをぶらぶらと散策して、
古本屋を見つけては長居をした。食事はマクドナルドで、ここでバイトしていたお姉さんがめちゃくちゃ可愛かった記憶
だけが残っていたり。というわけで無駄な浪費と体力の消耗を繰り返して時間を潰しつづけた。
そういえば、公園のベンチで寝たりもしてた(笑)。
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日も完全に落ち、フェリー乗り場に向かう事にした。道に迷い、時間ぎりぎりに到着することになるのだが。
フェリーにのるのは生まれて初めてである。乗船手続き等をなんとか済ませ、原付バイクに乗って乗船した。
船内は北海道へ向かう人たちでごったがえしていた・・・。自分一人分が寝れるスペースを船室の角に確保して、
寝袋を敷布団代わりに、寝袋に標準装備されていた枕(空気で膨らます)で安眠・・・と思いきや、そうもいかなかった。
背中から伝わる微妙な振動、低く唸るエンジン音、俺の周りで寝てるおっさんのイビキ。なかなか寝付けず、
夜中に何度も目を覚ましてはぼーっとしていた。考えてみれば、宿に宿泊した以外で安眠した記憶がない。
疲れがたまっていたのか微妙に船酔いしたらしく、軽い眩暈に襲われたりもした。眠りに関してすごく神経質な
部分を持っている自分に少しだけ腹が立った・・・
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